フィンランド人はフィニッシュの仕方を知っている
Jori Hulkkonen氏はフィンランド出身の有名プロデューサー、ミュージシャンです。バンドSin Cos Tanのメンバーとして、またはThe Acid Symphonic Orchestra(これからASOと呼びます)のディレクターとして、彼は常に音楽を作っています。
今回は幸運なことにJori氏からミックスの制作完了に関する教えを聴く事に成功しました。

原文:Rory Seydel / MixGeniusコミュニティー&コンテンツ・マネージャー
翻訳:出山剛 / MixGeniusカントリーマネジャー
編集:HIGASHIYUKI® / HOUSESTUDIO-R

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Jori氏自信も所属するオーケストラを指揮する様子。ローランドTB-303、ベースラインシンセサイザーが10台、TR-808またはTR-707ドラムマシンも楽団の楽器です。

私が最初にエレクトロミュージックに入れ込んだ理由の一つは、自分ですべてが出来るというコンセプトでした。このワンマンショー的なアイデアが自分には聞こえが良く、なんかロマンティックな感じがしました。(実際にかなりロマンティックです。)音楽を書き、楽器を使い、実際の制作そしてミックスをすべてマスターすということです。(マスタリングの部分は後で話します。)

私はいつも自分のレコードを自分でミックスしてきたが、良くも悪くも、それを聞くことができます。さかのぼる事インターネット時代の前、私は試行錯誤によって自分で音楽教育とエンジニア教育を培ってきました。過去何回か興味本位で、他の誰かにミキシングを頼んだ事があったんですが、そのミックスの結果には一度も満足したことがなかったことが多かったですね。技術的には彼らのほうが自分に比べ、おそらく『優れていたね』と主張するひとがいるかもしれませんが。ミックスも音楽を書くのと同じように自身の個人的な好みにによるもので、これが『正しく』あれが『間違え』みたいなものがないということです。

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   Joriのバンド:Sin Cos Tan

それはしかし、ミックスを行うのに間違った方法がないことを意味するものではありません。

結構昔はアナログハードウェアの制約があったからトラック制作を始めたら次の日までに完全に終えなければいけない状況でした。こんな状況だったため小さいけど重要な詳細に集中するのに十分な時間がなかったんです。良く言えば、この制限のおかげで、古いテクノやハウスの多くはエッジが効いた音になっていたと思う。音に一定の粗さがあったね。大きな欠点は、多くの場合、ミキシングをするタイミングがベストな時にやっていない:多くのときは酔っているか、疲れているか、深夜の眠いときにミキシングをしている場合が多いため、潜在的に非常に良いトラックが結局その可能性を咲かずに終わってしまうケースが多いんです。マスタリングはこういう不完全性の一部を修正することができるものの、私はいつも最終的なミキシングがトラックを磨く一番の鍵になり、そしてマスタリングは、最初の段階でしっかり作られていなかった音源をなんとか最高の音にするものではなく、それは音に『最後のタッチ』を加える役割だと思っています。

これらが、心に留めておきたい7つの アドバイスです。

1. 自分のトラックは自分でミクシングする

これは少し普通に聞こえるかもしれないですが、私が気づいた事は実際に自らのトラックをミックスしない人が結構多く存在するということです。ミキシングをすることは、常に微調整が必要になる、つまり『音楽を書く』プロセスの一部であり、この楽譜への微調整、そしてこの変更が生むミックスへの微調整が結局あなたトラックがそう聞こえてくる結果に繋がる訳です。音楽を書いているときは良いのですが、それが実際にトラック制作を終了する時間がきたとき、私はいつもミックス全体を一度リセットし、ゼロからスタートします。通常、ビートで始まり、私は始まりのビートが十分にパンチが効いていることを確認します(12″s kidsのボーナスビートを覚えている?)。その後、私は低音/ベースラインを追加して、ゆっくりと他の要素をトラックに入れていきます。何か重要な事を忘れていないかチェックするのに、私はいつもプレミックストラックのバウンスを参照します。ノートに気づいた事を欠く習慣を持つ事は、結構良いアイデアです。

2. ミクシングの日を決める

良くある事は自身の天才によって興奮しすぎて、一度に全部を終了てしますことです。つまり、同日にすべてのトラック制作を終了し、お気に入りのレーベルにデモをその同じ日に送信してしまうことです。これはいけない。一夜漬けておいて、通常は、数日そのトラックの事を数日考えない事をお勧めします。その間、他のトラック制作に専念するのもいいでしょう。それからミキシング専用の日を決めることです。その時点で、音楽を書く工程が終了していたはずです。トラックがまだ十分に強く聞こえるなら、この時点で作詞作曲家的な自分から、ちょっと違った観点から見るためにエンジニアな自分に変更です。そして再び、トラックを一夜漬けてみる。トラックは完成すると言えるにはミックスが完了した日の後のみです。

3. シンプルに

自分にこの質問を聞いてみてください。『何(要素)がこのトラックをこのような音にするのか?』ミクシングを始めいろんなパーツをトラックに入れていくとき、パーツは1曲づつ、入れすぎないことを恐れないでください。新しいものやエフェクトを追加し続けるのは結構簡単だけど、多くの場合、それらは単にトラックを窮屈にします。また、EQを使用してトラックをきれいにすることを恐れないでください。例えば、ハイハットの場合は、ただチャネル上の低音をカットする(ハットに応じていくつかの中音域のカットもあり)。ミクシングで保つ要素を強化し、そしてその要素同士で仕事をさせる。決して入れたパーツにミクッスの音をごちゃごちゃにするような事はさせないでください。

4. 耳を休める

自分の脳みそに自分が『うまくやった』とおもらせる事は非常に簡単です。一つの方法は、同じミックスをひたすら聞き続ける事です。まあ、これって結局ほとんどの人がやる事なんですけどね。個人的に、私は45分で作業して、15分休憩を取ります。散歩したり、コーヒーを飲みにカフェに行ったり、メールをチェックしたり、自分の奥さんの事を考えたりと。このためスタジオペットは素晴らしいです。しかし、あなたの耳を休ませるのを忘れずに。

5. 参照レコードを持つ

たぶん少し明らかな、それはあなたが知っているレコードがクラブで素晴らしいサウンド、あなたがトラックに探していると同じ雰囲気のいくつかを持っていることが多いことをお勧めします。トラックダニが混合ワイズことにするものを分析し、それをコピーしようとしてみてください。15分の休憩から戻って来た後、そのレコードを数分を聞いてみて、あなたがどれだけ近い音を出しているかを比べてください。特に、クラブレベルのような高いボリュームにミクシングできない場合は、あなたのミックスをプッシュしていないか確認するのも悪い考えではありません。

6. 作業スペースを知る

これは私にとって非常に重要な要素です。高価なモニターやまたはミックス専用のスペースを持っている必要はありません。何が必要で重要かと言えばそれは作業をしているスペースで音がどのように聞こえるかという自信を持つ事です。ヘッドフォンを使用して、最終のミクシングをしている人たちもいます。それについては何の問題もありません。あなたが何をやっているかを知っていればね。

7. 時間に投資、ギアーにではなく。 (少なくとも最初は)

そして最後に、ミクシングするために十分な時間をかけましょう。トラックをミクシングするだけでなく、ミクシング全般に時間をかけましょう。ミキシングについてもっと知識を身につけて。 エフェクトとEQを試し、そしてどれが自分に一番合うか比べてください。自分にあった方法を探してみてください。あなた用の微調を整開始するためのユニークな開始点を持っているグループおよびチャンネルプリセットを作成しましょう。十分なレベルのミックスを作るのは簡単だが、それを十分で良いくらいにしておいてはいけません。ミックスは目立つべきで、そして輝きべきであり、あなたがそれをミクシングしたように聴こえなくてはいけません。つまり自分の音を出してください。もしあなた自分なりの音に対するビジョンが無ければ、高いスピーカー、アウトボードギア、派手なミキシングデスク、最新のプラグインは – 彼らはすべての良いですが、これらすべては意味がありません。

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